コンサルティング部 シニアコンサルタント
こんにちは!WEBマーケティングコンサルタントの武田知浩です。
この記事では、実店舗を運営されている事業者様が、新たな販路拡大の一手としてオンラインショップ(ネットショップ)を始める際に使うべきサービスについてお伝えさせて頂きます。
・実店舗を経営しているが今後はオンラインショップも始めたい
・オンラインショップ開設に向けて情報収集している
・どの会社のサービスを利用してオンラインショップを開設すればいいか悩んでいる
このようにお考えの方に向けて書いた記事です。
この記事の結論ですが、実店舗経営をしているという前提で「BASE」というサービスを使ってテスト的にオンラインショップを始めるべきです。
なぜ「BASE」なのかということもお伝えさせて頂きますので是非お読みください。
新型コロナウイルスの影響で新たにネット販売をご検討されている方も多いかと思います。当記事を読んで、オンラインショップ開設の具体的な一歩を踏み出していただければ幸いです。
Table of Contents Plus
オンラインショップの始め方
オンラインショップの始め方は大きく分けて2通りあります。
1.ショッピングモールに出店する
2.自前のオンラインショップを構築する
それぞれ解説します。
1.ショッピングモールに出店する
ショッピングモールとは、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」などの多数のショップが一堂に出店しているオンライン上のショッピングモールのことです。
現実の世界では「イオンモール」や「ららぽーと」、「三越伊勢丹」などがショッピングモール、百貨店と言われますね。
こうした利用客の多いショッピングモールに出店することで、手軽にネット販売を始めることができます。
ショッピングモール出店のメリット
・集客の手間が省ける
ショッピングモール出店のデメリット
・手数料が高い
・独自性が打ち出しづらい
今この記事をお読みいただいている方も、楽天市場やAmazonを使ったことがありますよね?あそこに皆様の商品を出品するイメージです。
2.自前のオンラインショップを構築する
次に自前のオンラインショップを構築する方法をお伝えします。
一昔前では、自前のオンラインショップを構築することは技術的にも費用的にもハードルが高いものでした。そのため楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモールへ出店するのが一般的なやり方でした。
しかし、2020年現在では中小規模事業者であっても簡単に自前のオンラインショップを構築することができるようになっています。
世の中にはたくさんのオンラインショップを構築するサービスがありますが、私が実際にマーケティングご支援する経験から絞り込んだ4社のサービスです。
自前オンラインショップのメリット
・手数料が安い
・顧客情報を自由に扱える
自前のオンラインショップのデメリット
・集客を0から行う必要がある
ここまでオンラインショップを始める方法を簡単にご説明してきました。
ショッピングモールと自前のオンラインショップを比べる際のポイントは「集客面」と「手数料面」になります。それぞれに一長一短がありますので、何を優先するのかという軸を定めて比較検討することが重要です。
オンラインショップを始める各サービスに関してはこちらの記事でもう少し詳しく解説していますので合わせてお読みください。
手数料でオンラインショップ構築サービスを比較
この記事は、実店舗経営されている方が初めてオンラインショップを始める際の参考になるように解説しています。そしてこの記事の結論は「ショッピングモールではなく、自前のオンラインショップをBASEのサービスを使って構築すべき!」です。
BASE公式サイトより
先ほど4つの自前のオンラインショップを構築するサービスをご紹介しましたが、その中でもBASEをおすすめする理由は2つあります。
・使いやすさ(操作のしやすさ)
・手数料、維持費用(お金の面)
「使いやすさ(操作のしやすさ)」に関しては、実際に4つのサービスを使った主観ですが「BASE」がシンプルで迷いなく操作することができました。必要な機能はアプリを追加していくという方式なので、最初から機能がごちゃごちゃしてなくて良いです。
STORESも必要十分な機能が網羅されていますし、初心者でも触りやすいです。そのため正直好みの問題だと思います。
カラーミーショップやメイクショップはかなり多機能なので、初心者の方には使いこなせない可能性があります。有人サポートもつきますが、初めてオンラインショップを始める方にはハードルが高いと思われます。
「手数料」も非常に重要なポイントです。オンラインショップが成長し、売り上げが上がれば上がるほど重要です。
下記表は、4つのサービスの「初期費用」「最低月額費用」「販売・決済時手数料」「クレジットカード決済利用時の月額最低手数料」の指標をまとめたものです。
種類 | 初期費用 | 月額利用料(最低プラン) | クレジットカード利用時月額最低手数料 | 販売、決済時手数料 | 手数料月商10万円時 | 手数料月商20万円時 | 手数料月商50万円時 | 手数料月商100万円時 | 備考 |
BASE | 無料 | 無料 | なし | 6.6%+40円 | 6,600円+40円×注文数 | 13,200円+40円×注文数 | 33,000円+40円×注文数 | 66,000円+40円×注文数 | BASEかんたん決済手数料3.6%+40円、サービス手数料3% |
STORES(フリープラン) | 無料 | 無料 | なし | 5% | 5,000円 | 10,000円 | 25,000円 | 50,000円 | |
STORES(スタンダードプラン) | 無料 | 1,980円 | なし | 3.6% | 3,600円 | 7,200円 | 18,000円 | 36,000円 | |
カラーミーショップ | 3,000円 | 834円~1,000円 | 3,500円 | 4%~5% | 5,000円 | 10,000円 | 25,000円 | 50,000円 | GMOイプシロンの提供する「カラーミーペイメント」契約時を想定。月間売上100万円までは決済手数料5%。 |
メイクショップ | 10,000円 | 3,000円 | 4,750円 | 3.6% | 3,600円 | 7,200円 | 18,000円 | 36,000円 | GMOイプシロン決済サービス契約時を想定。 |
※カラーミーショップ、メイクショップの決済システムではGMOイプシロンのサービス利用時を想定。
※GMOイプシロンの法人サービス契約時を想定。
※説明を簡略化するために詳細条件を除外して計算。
※各サービスの詳細情報は公式ページ上の最新情報をご確認ください。
より比較を行いやすいように、「月商5万円」「月商20万円」の時に発生する手数料を比較した表です。
【月商5万円、20万円時の手数料比較】
種類 | 月商5万円 | 月商20万円 |
BASE | 3,300円+40円×注文数 | 13,200円+40円×注文数 |
STORES(フリープラン) | 2,500円 | 10,000円 |
STORES(スタンダードプラン) | 3,780円 | 9,180円 |
カラーミーショップ | 7,000円 | 14,500円 |
メイクショップ | 9,550円 | 14,950円 |
4つのサービスのうち、月商規模が小さい場合には、BASEとSTORESに大きなコストメリットがあることが分かります。
逆に月商規模が大きくなるほど、不利になることも明確です。ここで重要になるのが、「オンラインショップの月商規模をどの程度に見込むか、目指すのか」という点です。
もちろん「売れれば売れるだけうれしい!」というのが商売を営む上での本音ですが、ネット販売は実店舗販売よりもむずかしい点が多々あります。
実店舗がかなりの知名度を有している場合や、大きな資本投入が可能な場合は別ですが、今まで実店舗経営だけをしていた方がネット販売を初めていきなり成功することはかなり稀です。
そのため最初は売れないという前提でリスクを極力抑えた形でのオンラインショップ構築が望ましいといえます。
特に月商20万~30万円規模まではBASEやSTORESのサービスを使って手数料で大幅に損をするということはないです。この金額をコンスタントに超えるようになると、サービスの乗り換えを検討した方がいいでしょう。
STORESではなく、BASEを使ってオンラインショップ構築をおすすめする理由
リスクを抑えるという観点で「手数料比較」だけを行えば、STORESのフリープランが最安です。操作性もBASEと顕著な違いはありません。そうであればSTORESを一番におすすめするのが普通ですが、私はBASEをおすすめします。
・独自ドメインが使えない
・アクセス解析が利用できない
・デザインバリエーションが限定される
これら3つの理由から、STORESのフリープランではなく、BASEをおすすめします。
STORESのフリープランは独自ドメインが使えない
独自ドメインが使えない場合、オンラインショップの引っ越しが非常に難しくなります。
まずは気軽に無料のサービスから始めて、月商が大きくなったタイミングで手数料負担を減らすために別のサービスへ乗り換えようと思った際に独自ドメインを持っていないと乗り換えることが難しくなります。
中長期的なオンラインショップを運営する場合には独自ドメインを取得して構築することが望ましいです。
STORESのフリープランはアクセス解析が利用できない
またオンラインショップの運営を向上させるためにアクセス解析が必要なのですが、これがフリープランでは利用できません。
「1日、1週間、1か月あたりどれくらいのアクセスがあるのか」「どの商品ページが見られているのか」「どこから訪問してきているのか」こういったアクセス情報を知ることができないと改善の余地が限られてしまいます。
STORESはデザインバリエーションが限定される
オンラインショップを運営する上で重要な「デザイン」ですが、STORESには無料のデザインテンプレートが48個あるのに対して、BASEには無料のデザインテンプレートが11個、有料のデザインテンプレートが52個あります。
BASEの有料デザインテンプレートは5,000円~13,200円の買い切り型のものです。STORESのデザインテンプレートはすべて無料という点は素晴らしい点ですが、全体的にシンプルです。(好みの問題はあります。)
一方BASEは好きなデザインを購入して着せることができるのでデザインにこだわりたい人はBASEが適しています。
扱う商材によっては、ショップのデザイン、雰囲気が購買率に直接影響するので、デザインは無視できない点です。
まとめ:一番最初のオンラインショップはBASEで構築し、試行錯誤を繰り返していく!
BASEもSTORESもオンラインショップを構築するだけなら即日で出来ます。余裕があれば両方アカウントだけ作ってみて管理画面の見やすさ、操作しやすさなどを確かめてみるのが一番です。
また事業生命をかけてオンラインショップ構築に乗り出す場合は別ですが、それ以外の場合はオンラインショップ構築の比較検討に労力と時間を費やすことはおすすめできません。
スモールスタートして、運営しながら改善を重ねていくことの方がより重要です。どんなに評判の良いサービスを使っても売り上げを拡大することは容易ではありません。
また実際に上手にオンラインショップ運営をされている方は、複数のサービスを実際に使ってみて、自社にぴったりのものを見つけているケースが多いです。
一度オンラインショップ構築の流れを把握できれば、使うサービスが変わってもそこまで苦労することはありませんので、一番最初の構築は、一番簡単なサービスですぐに試すことから行うべきです。
次回の記事では自前のオンラインショップを構築した後にするべきことについてお伝えしたいと思います。
また、弊社ではWEBマーケティングの始め方や、改善などのお手伝いをさせて頂いております。
オンラインショップを始めたい、始めたけどうまく運用できないという場合にはまずはお気軽にご連絡ください。